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2012年5月

学問の世界の自由な雰囲気は素晴らしい

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  今日は広島国際会議場で開催された第66回日本口腔科学会学術集会に参加して来ました。午前中は一番広いA会場に陣取り、新進気鋭の若手研究者のシンポジウムを聞いたり、海外からの招待講師による特別講演を聴いたりして過ごしました。海外からの講師の講演では、日本人のKeiichi  Itakura 氏の講演を楽しく聴きました。
 
  Keiichi Itakura氏は 癌や糖尿病の研究領域で有名なカリフォルニアのCity of HopeのBeckman  Research Instituteの教授をされておられる世界的に高名な研究者です。世界で初めて合成遺伝子によりインスリンやソマトメジンを大腸菌で産生することに成功した、今日では誰もが知っている医学史上のエポックは彼の業績です。
 
  凄い実績を挙げられた先生は、着飾らず、ノーネクタイのベスト姿のラフな服装で登壇されました。そして、使用されたスライドも特別凝ったものでなく、シンプルなもので、さりげなくバイオテクノロジーの黎明期を振り返る形で、ワトソン・クリックの二重らせんの話から始まりました。 

 

 

 

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   若手研究者の話は最先端すぎて、テクニカルタームが飛び交い、よくわからない部分が多いのですが、一方、大先生の話はDNAからRNAが転写され、そしてたんぱく質の産生に至るセントラルドグマやコドンの話など、今日の生化学の教科書の知識を復習する様なものから始まり、もの凄い実績を挙げられた先生なのに、とても基礎的なお話をなさいました。そして、内容のある方ほど、話も姿も飾ることなく、本質を突き、誰にもわかるように平易にお話をされるところは流石と、ただただ感心しました。 

 
  印象的だったのは、とても研究を楽しんでおられることでした。米国では自己の責任の下で自由な発想で仕事をすることが出来るので、仕事がやりやすく楽しいとおっしゃいました。教授から指図されたり、他人から嫌なことを強要されてやる、ということがないので自由な発想を実行することが可能である分、日本よりも研究が成果を上げやすく、そして重要なことは、国家戦略として基礎研究が国家の命運を決める重要な投資対象と考えられているところが日本と根本的に違う、と強調されたことです。 
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  若手の人は、特に米国に行って何も研究しないでもいいから、米国人の自由な発想を感じることだけでもいいから、2~3年留学することがとても貴重な経験になる、是非海外に出て行くべきである、と言われたことは印象的でした。
 
  特別講演を聴いて感じたことは、学問を追求する人間の自由な精神の素晴らしさです。好きなことを寝食忘れて追及出来ることは素敵なことであるし、アスペルガ―的精神傾向のある僕としては羨ましいかぎりでした。
 
  かつて僕が生化学教室に出入りしていた大学院生だったころ、周りの本物の研究者はみな夢を持っていたように思います。Nature や プロナス(Proceedings of the National Academy of Science)に投稿することを励みに研究に専念しておられた研究者を身近に見て、羨ましく思っていました。そして、僕もまかり間違えば、そちらの方面に行っていたかもしれません。それくらい、興味の持てることに没頭できることは素晴らしいと思っていたし、今でもそう思います。
 
 
  そして、今では基礎研究も面白いけれど、臨床も面白いと心底思っています。歯学も医学も面白い!われわれの仕事が寝食を忘れるほど面白く感じることが出来るようにするためには何が必要か?その答えは今日の特別講演にある様に思います。  
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  つまり、自分が面白いと思えることをのみやればいい、ということだろうと思います。臨床は本質的に面白いのですが、いろいろ余分なことを考えるからタスクが過剰になり、疲弊していくのだと思います。

 
  僕は、自分の仕事を一生の仕事と思っていますが、そのためには嫌なことをやらないようにしたいものです。幸福な生き方とは、自分の信じる価値観を信じてまっしぐらに突き進むことでしょう。その価値観とは、臨床を通じて人々を幸福にすること。
 
  実に多くの失敗を積み重ねて来たけど、その失敗が許されるならば、この生き方を貫き通せたら、この様な自分でも、数々の愚行を償えるような成果が挙げられるかもしれません。そう信じて、明日から頑張ります!

今日の午後は広島で教育講演を受講しました。

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   今日の午後は、明日から開催される第66回日本口腔科学会学術集会の教育講演を受講しに広島にやって来ました。テーマは「Bone Cell Biologyの最前線」。歯科で行われる外科処置は主に骨を対象としたものですから、骨の細胞生物学の最新の知見を勉強することは非常に大切です。

 
  荷重のかかる骨の細胞ネットワークは、非荷重の骨のそれよりもより発達している、という最新の知見は興味深く聴けました。
 
  インプラントを植立後、どの段階から荷重をかけるべきかという疑問に対する細胞生物学的解答は現在のところまだ得られていないので、この方面の学問の進展には着目する必要があります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

今日は両側上顎臼歯部にオールセラミックブリッジを装着しました。

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1  左右上顎臼歯部のオールセラミックブリッジがラボから完成されて来ました。

 

 

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2  右上は3本の支台歯にきれいに適合しました。清掃性、咬合のチェックを行い、若干の咬合調整を行った後、セメンティングしました。

 

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3  左上の3本の支台歯にもきれいに適合しています。

このケースは、高度に進行した歯周病の治療を終えての最終補綴ですので、清掃がきちんと行えることが大切なポイントです。
セラミックは表面がツルツルなのでプラークが付着しにくく、歯周治療後の補綴としては最適です。

 

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今日は接遇セミナーにスタッフと参加してきました。

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   今日はマリンパレス讃岐で開催された接遇セミナー「患者様の心を開く接遇応対」にスタッフの歯科衛生士  野村さんと三谷さん、それと浮田歯科医院の塩田さんと共に参加してきました。講師は元JALアカデミー、現在オフィスK代表  横山桂子先生です。

 
  はきはきと明瞭な声を出すこと、キチンと相手の目を見てお辞儀をし、また顔を挙げて相手の眼を見ること、とか、人からものを受け取る際は相手の目を見た後、両手で受け取ることとか、基本的なことが多かったですが、その基本がなかなか忘れていることが多く、参加してよかったです。
 
   テクニックではなく、ハートが大事っていう風にとかく考えがちですが、それは違うと思います。いくら誠意を持っていても、それが相手に伝わらなければ、誠意がないことと同じですから。一言の言葉や些細な態度のありようが、相手の心に大きな影響を及ぼすことを認識し、言葉や態度の大切さをあらためて感じました。
 
   何よりも今日よかったことは、スタッフと参加できたことです。決して順境ではない今日の歯科界にあって、スタッフと同じ方向を向いて患者さんのために頑張って行けることはとても希望が持てるよいことです。

今日は左下6部のGBRを行いました。

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1  左下6は高度歯周病で歯根の全周の歯槽骨が喪失しています。
今後、ブリッジを作製する予定を立て、この歯を抜歯しました。
そして、ポンティック部の歯肉の陥没を防止するためにGBRを行いました。 

 

 

 

 

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 2  先ず、抜歯窩の中央にテンティングスクリューを立てます。 

 

 

 

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3  そして、抜歯窩の広大なスペースに骨補填材(アパセラムAX)を補填します。

 

 

 

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4  表面をBaioMendでカバーした後、減張切開を入れて粘膜弁を閉鎖縫合しました。

減張切開は入れたくないのですが、垂直的な骨造成の場合、閉鎖縫合するためには減張切開は必須なのです。

 

 

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5  GBR終了時に撮影したデンタルX線写真です。

骨はしっかり補填されていますが、減張切開を入れているため、術後腫脹が避けられないところに胸が痛みます。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

今日はサイナスリフトを行いました。

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1  前回の右側に続いて、今日は左側のサイナスリフトです。

歯槽頂と上顎洞底とは限りなく接近しています。 

 

 

 

 

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 2  先ず、ピエゾーサージェリーにて骨壁を小さく開削していきます。

 

 

 

 

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3  上顎洞粘膜を破らずに、注意深く挙上します。

 

 

 

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4  挙上された上顎洞粘膜と骨壁との間のスペースに人工骨を補填します。

 

 

 

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5  十分なボリュームの骨補填材により、上顎洞底がしっかり挙上されています。

 

 

 

 

今日は右下7にアストラテックインプラントを植立しました。

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1  約1カ月前に右下8,7を同時に抜歯しました。

右下8は水平埋伏歯であったこと、また右下7は8の影響で根面カリエスをおこしていたことが抜歯理由です。

 

 

 

 

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2  本日の抜歯窩の状態です。右下7はまだ完全に創が治癒に至っていません。

この7の治癒途上の抜歯窩にインプラントを植立しました。

 

 

 

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 3  事前にCT撮影を行ったため、フラップレスで安全にインプラントが植立されることが確認されています。

よってフラップレスでインプラントを植立後、インプラント周囲には骨の空隙が大きく存在していたため、そのスペースを骨補填材で埋めました。

 

 

 

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 4  表面付近にはコラーゲンシートを圧接して粘膜の欠損を埋め、コラーゲンが流れ出ないように、ナイロン糸でリテンションスーチャーをかけ、しばらく創表面に留まるようにしました。 

 

 

 

 

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5  アストラテックインプラントが植立された直後に撮影されたデンタルXPです。

 

 

 

 

 

今日はオールセラミックインレーの再形成、再印象を行いました。

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 1  本日は左上6のセラミックインレーの再窩洞形成を行いました。

前回形成し、採得された印象から起こされた模型を観察すると、歯肉縁側のヘビーシャンファーが不足していると思われたからです。  

 

 

 

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 2  局部トレーでシリコン精密印象を再度、行いました。

前回の全顎模型と併せて、ラボに再提出して技工を行ってもらいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

今日は下顎の前歯と臼歯にセラミック冠を装着しました。

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1  下顎前歯に装着するオールセラミック冠がラボから届けられました。

 

 

 

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2  これらをこれから装着するプレパレーションされた下顎前歯です。  

 

 

 

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3  下顎前歯にオールセラミック冠が装着されました。  

 

 

 

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4、また右下6,7相当部のアストラテックインプラントにも、今日、PMF(セラモメタル)冠が装着されます。

 

 

 

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5  右下6,7のアバットメント上にセラモメタル冠が装着されました。

 

 

 

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6  同部のデンタルXPです。

歯頸部の骨の状態も安定しており、上部冠の適合や形態も良好です。
 
 
 
 
 
 
 

今日は高松高校FaceBook懇親会に参加してきました。

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 1  本日の午後、北浜アリーナの一角、Cafe Style  Hazukiにおいて「高松高校Faceboook懇親会」が開催されました。

高松高校の同窓という共通項でくくられるFacebookユーザーの集いです。
バーチャルな人間関係を、リアルなものにつなげていこうという試みはなかなか良いと思い、出席しました。 

 

 

 

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2  普段、業界関係の方以外と接触する機会の少ない僕には、いろいろな方と会話する機会が新鮮で、楽しく過ごせました。

おうどん屋さんや、ジャズシンガーなど、お会いする方の職種にバラエティーがあり、とても楽しい気分になれました。
それにしても、FM香川のDJ 藤沢 翼さんが高松高校出身とは知りませんでした。
放送から感じていたイメージと実物とは全然違っていたので、少し驚きでした。

 

 

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 3  最後にエールを切った後、全員で校歌を斉唱しました。高高の校歌は久しぶりに唄ったのですが、すんなり唄うことが出来、よかったです。メロディーが覚えやすいためかなあ。

 また、次回も参加しようと思いました。
 
 
 
 
 
 
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