2013年10月
今日は左上④5⑥にメタルブリッジをセットしました。
本日は左上④5⑥の生活歯にメタルブリッジを装着しました。
患者さんの希望で保険のブリッジを選択したのですが、使用している金属はパラジウム合金です。
上の写真は装着する前の支台歯で、下の写真は装着後のブリッジです。
メタルの歯は決して自然感を出せません。
ポンティック(欠損部のダミーの部分)は白いレジンで前装されているものの、これは審美的配慮ではありません。
ラボがメタルを節約するために金属をくりぬいて代わりにレジンを張り付けているだけです。
これは歯科医の指示によるものではありません。
セットした時に決して患者様が喜んでいるわけではないことは、患者様の息遣いでわかります。鏡で見たとたん、無言で言葉を発しないからです。
仕方なく保険でしたけれども、けっしていいものではないことは、患者様自身も装着時に直感していらっしゃると思います。
今日は無歯顎上顎の右上6部に、ソケットリフティングによりインプラントを植立しました。
右上6部は歯槽頂から洞底までの距離が短く、約5~6mmはサイナスフロアーをエレベーションしなければならない状況です。
まず、右上6部に洞底の粘膜をつき破らないように埋入窩を形成し、続いてその奥の右上7部にも洞底へのアクセスホールを形成しました。
一か所だけから洞粘膜を押し上げると粘膜が損傷する可能性がある場合は、二か所にサイナスフロアエレベーションの為のアクセスホールを開けるのもよいと思います。
右写真は二か所のホールから骨補填剤(“オスフェリオン“と”ネオボーン”を混和したもの)を同時に入れているところです。
最後に、右上6部埋入窩にアストラテックosseospeedインプラントTX 径4.5 長さ9ミリを1本埋入しました。
初期固定は良好でした。
右上6部にインプラント植立後(矢印)撮影したデンタルX線写真です。
インプラント周囲に補填された骨の三次元的状況ははっきり分かりません。
また、洞内に進入してきたインプラント周囲にどの程度、将来骨がやってくるのかはっきり分かりません。
将来、CTを撮影すれば明らかになるでしょう。
ソケットプリザベーションは決して優しい技法ではありません。
今日は6年半前に上部冠を装着したアストラテックインプラントの経過観察をしました。
上のデンタルX線写真は、6年半前に右下76部にGBR後、アストラテックインプラントを植立し、上部にセラミック冠を装着した時点のものです。
2本のインプラント間の辺縁骨はGBR後間もなくの移植骨(“オスフェリオン”)で、まだ骨化が成熟していません。
下のデンタルX線写真は、本日撮影した同部のものです。
インプラント周囲の辺縁骨は十分緻密化し、またインプラントプラットホームは十分成熟した骨で守られている状態が確認出来ます。
6年半前に上部冠を装着したアストラテックインプラントの経過は非常に良好です。もちろん、定期的にメンテナンスにお通い頂けている賜です。
今日は左上⑤6⑦のセラミックブリッジのプレパレーションをしました。
歯根破折を起こした左上6を約1カ月前に抜歯しました。
今回、同部の欠損補綴は左上⑤6⑦のセラミックブリッジとし、本日そのプレパレーションを完成させました。
歯肉縁上マージンはつくづく素晴らしいと思います。
歯周病管理の観点からは、歯肉縁上マージンに圧倒的優位性があります。
また印象採得の容易さからも縁上が有利です。
来るべきデジタルデンティストリーの時代においては光学印象が標準化された印象法となるので、なおさら縁上マージンの方が正確に印象を取りやすいという点で合理的です。
そのような縁上マージンを一般化出来るのはセラミックレストレーションの普及によるところが大です。
メタルと違って、セラミックは補綴物のマージンと歯質との移行部が目立ちにくく、縁上に設定されることで審美的問題が生じることがありません。