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2012年12月

今日は左下顎臼歯部にジルコニウムボンドブリッジを装着しました。

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  左下6は重度歯周炎に罹患しており、歯根周囲の歯槽骨は大きく吸収しています。

 

 

 

 

 

 

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  この状態に対して、左下6を抜歯した後、左下⑤6⑦のブリッジを作製する計画を立てました。

先ず、左下6を抜歯し、抜歯窩のソケットプリザベーション(抜歯窩の骨補填)をしました。
インプラントをしない場合でも、歯槽骨を著しく喪失した歯の前後の歯をブリッジで連結する場合、骨縁レベルをフラットにしておいた方が清掃し易く、また支台歯の歯根を支持する骨量が増加するためブリッジの長期の良好な予後が期待できるため、重度歯周炎の抜歯後にブリッジを計画する場合でも、ソケットプリザベーションは有効と思います。

 

 

 

 

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   支台歯のプレパレーションが完了した状態です。

 

 

 

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   本日、同部にジルコニウムボンドブリッジを装着しました。

歯周病治療において欠損補綴に遭遇する率は高いですが、その際にブリッジであれ、義歯であれ、インプラントであれ、常によい清掃性を確保することがとても重要と思います。

本日は歯周病に罹患している上顎のすべての歯を抜歯した後、直ちに上下顎の即時義歯を装着しました。

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  初診時のパノラマXPです。

上顎前歯は動揺しており、臼歯部の多くの歯は欠損しています。

 

 

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  初診時口腔内。

プラークの付着により、歯周病とウ蝕に罹患し、歯を失ってきたことがわかります。

 

 

 

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  初診時上顎咬合面観です。

 

 

 

 

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  同下顎咬合面観。

臼歯部の咬合が喪失しているので、咬合が崩壊しています。
この状態から、インプラントで、しっかり咬めてきれいな歯列を創っていく計画を立てました。
 

 

 

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  保存不能の歯は抜歯しますが、即時に暫間義歯を装着できるよう、抜歯前に咬合採得を行いました。

このあたりが咬めそうな位置だろうと思える位置を、術者が決めます。この場合、右上下7の咬頭嵌合が残っていたので、これを参考にややバイトアップした位置で咬合採得しました。

 

 

 

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 軟化パラフィンで採得した顎位を石膏模型に付与します。

 

 

 

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 模型上で作製された上顎総義歯の即時義歯です。

 

 

 

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 下顎は右下765の歯冠咬合面が崩壊していたので、シェルで同部の咬合面形態を再現しておきます。

 

 

 

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  抜歯後、直ちに装着する上顎即時義歯です。
前歯部の人工歯部に特徴を持たせています。
 

 

 

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   一方、左下顎臼歯部はクラスプとレストを持った通常の部分義歯を暫間義歯として作製しました。

 

 

 

 

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  右下765咬合面に接着するレジン製のシェル(不足した歯冠実質を補うパーツ)です。

抜歯前に、抜歯後即時に咬合出来るようにこういったパーツや仮義歯を準備しておきます。

 

 

 

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  そして、一気に上顎のすべての歯を抜歯しました。

 

 

 

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  即時に、上下顎に暫間用総義歯、および部分義歯を装着しました。

 

 

 

 

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   下顎前歯の切端部は磨耗しているうえに今回、バイトアップしているため、上下前歯は接触していません。

しかし、両側臼歯部は咬頭嵌合しているので、なんとか顎位を安定させることが出来ました。
この顎位が中心位である保証はありませんが、今後、経過を見ながら安定した顎位を探っていく予定です。

今日は左上顎臼歯部にオールセラミック冠を装着しました。

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  初診時、左下567は欠損しており、また左上567は咬合平面がそろっていませんでした。

 

 

 

 

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  そこで、先ず左下567にインプラント治療をして咬合平面をそろえてから、対合の左上567にプレパレーションをほどこしました。

 

 

 

 

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  左上567に装着するオールセラミック冠の内面です。

  左上5は単冠、67は連冠です。

 

 

 

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   左上567に咬合平面の整ったオールセラミック冠が装着されました。

 

 

本日は、「なぜかかりつけ歯科医師がいると長生きなのか」と題された高松市歯科医師会の学術、医療管理・厚生部の合同講演会が開催されました。

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 本日は、高松市歯科救急医療センター4階大ホールにおいて、高松市歯科医師会学術部と医療管理・厚生部が合同で主催する講演会が開催されました。

 お招きした講師は首都大学東京 都市環境学部大学院・都市システム科学専攻域教授 星 旦二先生で、演題名は「なぜ、かかりつけ歯科医師がいると長生きなのか?」というものでした。
 
 そして、学術担当理事である私が、両部を代表して進行役を務めさせていただきました。 

 

 

 

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 私が星 先生をお招きした理由は、今年の春、星 先生の著書「ピンピンコロリの法則」、「なぜ、かかりつけ歯科医のいる人は長寿なのか?」  (いずれも ワニブックス〈plus〉新書)と巡り会ったことがきっかけです。
  
歯科医療の重要性を世に問い、明日の歯科界を明るくするテーマですので、会員の先生方ならびにスタッフ、ご家族の方に是非聴いて頂きたいと思い、星先生に講演をお願いしたところ快くお引き受けくださった次第です。 

 

 

 

 

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 講演の内容は期待通り、素晴らしいものでした。
大規模な疫学調査により、「メタボリックによる心筋梗塞は少ない」、「コレステロールはしっかりとって良い」、「かかりつけ内科医がある人はない人に比べて寿命が短い」、「お酒を適量毎日飲む人の方が飲まない人より長寿」等の事実が報告され、従来の健康長寿のために良いとされていた概念と違う結果は衝撃的でした。
 

 さらに、「かかりつけ歯科医がある人の方がない人に比べて寿命が長い」等、思わず膝を叩きたくなるコメントにわが意を得たりと、ほくそ笑んだ次第です。 

 

 

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  特に印象的だったのは、米国の健康規定要因のデータによれば、保険医療の役割は10%であるのに対して、日常の生活習慣は50%とはるかに大きいことから、薬漬けの治療主体の医学から生活習慣の改善を主体とする予防医学に力点をシフトした方がはるかに健康長寿につながる、というコメントでした。

 

 

 

 

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 現在、歯科医学と医学の両者の生命維持に対する貢献度を比較した場合、歯科医学はややもすると劣勢に立たされがちです。

しかし、歯科医学の本質は、失われていこうとする生命の緊急的救済にあるのではなく、生き生きとした生命活動の下支えにあるのです。
死に至る疾患の直接的救済は出来ないかもしれませんが、死に至る疾患を回避することに絶大な貢献をするのです。
多くの国民を健康長寿に導くことをこれからの医学の究極の使命とするなら、歯科医学こそ医学の王道を行くものといえます。
 歯科医学は予防医学の一環であると私は思います。
 
 
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   1 ピンピンコロリの法則

    (2010年 10月 ワニブックス〈plus〉新書)
 
  2  なぜ、「かかりつけ歯科医」のいる人は長寿なのか?
    (2012年2月 ワニブックス〈plus〉新書)

 

今日は重度歯周炎で歯槽骨を失った左上1にブロック骨移植を行いました。

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  左上1は重度歯周炎で歯槽骨の高さを著しく失っています。

患者様の希望はこの部のインプラントによる再建ですが、インプラント植立には歯槽骨の高さが不足しています。

 

 

 

 

 

 

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  そこでブロック骨移植を計画しました。右下顎骨外斜面のエッジの部分から、音波サージェリーで適当な大きさのブロック骨を採取しました。

 

 

 

 

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  受床部位(左上1)のフラップを大きく開けた状態の咬合面観です。

基底部の骨幅は5ミリで、どうにか幅は足りていますが、高さが不足しています。

 

 

 

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   ブロック骨をスクリュー固定した後、隣在歯の唇側歯根面やブロック骨表面にFDBA顆粒を補填し、減張切開を加えて大きく進展させた唇側歯肉骨膜弁で完全に移植骨を被覆しました。

 

 

今日は右下6相当部にストローマンインプラントを植立しました。

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  時折、歯肉腫脹を繰り返してきた右下⑦6⑤ブリッジの後方支台歯である右下⑦のデンタルXP像は、歯頸部近くから根尖までび慢性の透過像が見られます。

この様な画像を呈する時は歯根破折が疑われます。
 
 

 

 

 

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   そこで右下⑦を抜歯し、ブリッジのポンティック部であった右下6に直ちにストローマンインプラントを植立しました。

ポンティック部の骨幅は狭くなっていたため、やや舌側寄りにポジショニングしています。

 

 

 

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  インプラント植立時にポジションの確認のために撮影したデンタルXP。

 

 

 

 

今日は右下7インプラントにポーセレンメタルボンド冠をセットしました。

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  本日、右下7インプラントの上部冠として装着予定のポーセレンメタルボンド冠。

 

 

 

 

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  先ず、アストラテックインプラント 0sseospeed 径4.0 11mmの上部にアバットメントを接続。

 

 

 

 

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  続いて、アバットメントにポーセレンメタルボンド冠をテンポラリーセメントで仮着。

 

 

 

 

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   セメント除去時に確認目的で撮影したデンタルXP。

 

 

今日は下顎小臼歯にe-maxプレスクラウンを装着しました。

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   本日、右下5に装着する予定のe-maxプレスクラウン(レイヤリング)です。 

 

 

 

 

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  クラウンを装着する直前のプレパレーション済みの右下5です。

支台歯はファイバーポストとコンポジットレジンで築造されています。 

 

 

 

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  右下5にE-max クラウンが装着された状態です。

後方のフルメタルクラウン(右下6)に比較して、自然な歯に近い美しさがあります。

今日は4本の左下顎臼歯にオールセラミック冠を装着しました。

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  初診時、左下4567の補綴物には歯頸部の不適合が見られました。
審美的に問題があり、患者様からの希望により、同部の冠再製を行うことになりました。

 

 

 

 

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  冠除去し、オールセラミック冠を被せるためのプレパレーションを終了した状態。

  すねての歯は失活歯です。。 

 

 

 

 

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   マージンの正確な適合を期するため、個歯トレーを作製して精密印象を採得しました。 

 

 

 

 

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  完成したオールセラミック冠(ジルコニアボンド)の外面。 

 

 

 

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   完成したオールセラミック冠(ジルコニアボンド)の内面。

メタルを使用しないセラミック冠は審美的、そして表面にプラークがつきにくく衛生的です。

 

 

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  口腔内に装着された状態。  

 

 

 

 

今日はインプラントによる全顎治療の一環として、通常の総義歯ならびに部分床義歯を装着しました。

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  初診時の口腔内です。

上顎の歯は高度の歯周病に罹患していた為、すべて抜歯することにしました。
また、右下顎臼歯部のブリッジもd動揺が著明だったので、やはり抜歯が必要と判断しました。 

 

 

 

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  初診時のパノラマXP。

 

 

 

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   そして、現在の口腔内です。

右下顎臼歯部のブリッジはこの撮影直後に抜歯しました。

 

 

 

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  抜歯して無歯顎となった上顎は、最終的にはインプラントブリッジで歯列を回復予定ですが、それまで上顎は通常の義歯で咬合を維持させる予定で、本日、仮義歯を装着しました。
 
 たとえ、最終的にはインプラントで咬合を再構成するとしても、治療中の安定した咬合を維持するために、一時的に通常の義歯を使用することは、インプラントによる咬合回復のための敷石として、やむを得ないことです。これは極めて重要なことなのです。 

 

 

 

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  本日、下顎に装着した仮義歯です。

咬合を維持するための一時的な使用目的なので、クラスプは付けていません。  

 

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