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2012年1月

今日は下顎前歯のセラミック冠を作製するための印象採得をしました。

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1  右下2から左下3までの五本は天然歯(失活歯)、右下3のみインプラント(ストローマンのソリッドアバットメント)です。

これらの歯の上にセラミック冠を作製したいと思います。

 

 

 

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2 出来るだけ適合の良いものを作りたいので、歯肉圧排を行います。

 

 

 

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 3  それでもマージンが不明瞭になる可能性のある右下2の近心に対して、印象採得直前にCO2レーザーで辺縁歯肉をトリミングしました。

 

 

 

今日は下顎前歯にオールセラミック冠をセットしました。

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1  右下2は生活歯で、その歯冠をエンプレスクラウン(e-max)で修復します。

 

 

 

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 2  オールセラミック冠は、光を透過するためにその色調が明るく、天然歯の様な自然感があります。

 

 

 

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3  同部のデンタルXPです。  

 

 

 

 

 

 

今日は歯周病の患者さんを、成人歯科矯正の目的で、矯正歯科医に紹介しました。

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1  現在のところ、当院で歯周初期治療を完了した患者さんですが、今後、咬合機能の回復を考えていかないといけません。

今の咬み合わせ状態は、叢生と開咬がみられ、プラークコントロール不良と咬み合わせの不安定につながっています。
 

 

 

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2  補綴的な治療を考える際に、歯列をきれいに並べる矯正治療の適応をまず考えることは良いことでしょう。

 

 

 

 

 

今日も別の患者さんの歯冠長延長 術を行いました。

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1  左上345は不適合冠が入っていて根面ウ蝕が見られるので、上部冠をやり換えることにしました。
しかし、根面ウ蝕のために歯の実質欠損は歯肉縁下よりはるかに根尖側におよんでいます。
 
このままの歯肉縁の位置では、適合のよい上部冠を作製することは困難です。

 

 

 

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 2  そこで、歯肉弁根尖側移動術の術式を借り、歯冠長を延長することにしました。

 

 

 

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 3  粘膜弁を歯頸部では全層で、それより根尖側では部分層で剥離します。歯頸部の骨を3ミリほどバーで削合した後、歯肉弁を根尖側に移動し、ゆるく骨膜を含む線維組織に縫合して固定します。

 
 歯肉弁を剥離すると、これまで粘膜で隠れていた不適合部位が一目瞭然となっています。この状態で治癒が得られれば、歯肉縁が根尖側に移動し、結果として歯冠長が延長されるので、適合の良い補綴物の製作が可能になります。
 
 
 
 

今日は下顎臼歯部の歯冠長延長術を行いました。

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1  先日の口腔乾燥症に伴う歯頸部多発ウ蝕の患者さんです。

根面カリエスが歯肉縁下におよび、正確な補綴処置が困難と判断し、歯肉炎レベルを根尖側に移動させることにしました。

 

 

 

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 2    根面のカリエスの下方限界は歯槽骨縁レベルに一致していました。

そこで、歯肉弁根尖側移動術の術式にのっとり、歯頸部は全層弁で、それより根尖側は部分層弁で剥離して、粘膜弁を形成しました。
そして歯頸部の骨を約2~3ミリ、バーで削除し骨縁のレベルを下げました。最後に、歯肉弁を骨膜を含む線維組織に縫合することで、歯肉弁は根尖側に移動されました。

 

 

最近は、放射線被ばくの勉強をしています。

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 今、放射線被ばくの勉強をしています。歯科治療のために行われるX線撮影は安全であることを、患者の皆さんに伝える冊子を作製するためです。
 
 国民の皆さんは、福島原発事故以来、放射線に敏感になっているでしょうから、いい加減なことは書けません。根拠のあることを書かないといけないと思うから、とても時間がかかってしまいます。なぜなら、科学者によって、意見が違うから。
 
 でも、この仕事は急がなければなりません。僕自身も、凄く関心が深まって来ました。自分の関心は、今、この国の将来のエネルギー政策に関してまでも広がっています。

 

 

今日は上顎フルアーチインプラント支持固定性ブリッジの形態修正をしました。

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1  今日、この患者さんは、上顎前歯部の舌感の不良と発音 の違和感を訴えられました。

 

 

 

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 2  現在、この患者さんの上顎は無歯顎で、このようなフルアーチのスクリュー固定式のインプラント支持ブリッジが装着されています。

 

 

 

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 3  上顎前歯部のポンティック部の舌面形態は、このようにエッジが効いており、また粘膜面はやや凹面に仕上げられています。

 

 

 

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 4    このエッジの部分は舌運動の障害になり得るだろうとおもいます。生体にこのようなエッジの効いた臓器はないにもかかわらず、なぜ歯科の補綴物にはこのような鋭角が存在するのでしょう?

それはテクニシャンは石膏模型に適合させることだけ、あるいは機械的強度の保全だけを念頭に作業を進める結果、そのような構造物を口腔に入れると生体はどのような知覚を受けるか、というイマジネーションが製作側に不足していることも原因に挙げられます。
 

 

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 5    そういうわけで、ポンティック舌面形態を、粘膜面がなるべくスムーズな凸面になる様、カ―ボランダムポイントで削合後、シリコンポイントで研磨しました。

スクリュー固定式ブリッジの利点は、容易に撤去でき、形態修正や修理等が容易なことです。
逆に言うなら、スクリュー固定にするなら、フレームは修正が容易なメタルやレジン系素材にするべきで、通常のメタルセラミックブリッジにするならスクリュー固定の利点はなくなるでしょう。
 

 

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6    形態修正後の粘膜面とポンティックとの移行部です。

これで、舌感不良が改善してくれればいいのですが――――。

 

 

 

今日は東京歯科大学教授 井上 孝先生をお招きして学術講演会を開催しました。

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1  今日は平成23年度高松市歯科医師会第3回学術講演会が高松市歯科救急医療センターで開催されました。

講師として、東京歯科大学臨床検査病理学講座教授 井上孝先生をお招きし、“歯科治療のピットフォールに落ちないために”と題したご講演を頂きました。私は学術担当理事として、つたない進行役を務めました。

 

 

 

 

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2  テーマは40にも及ぶ歯科の臨床に関する最新トピックスで、とても分かりやすく、ためになり、聴いて楽しい講演でした。そして、ものすごくパワフルな講演でもありました。

井上先生は、スライドだけでなく、学生に対する講義のように、随所で白墨で次々と板書されます。
注意は眼前の黒板に引きつけられ、ときおりジョークも交えて楽しませてもらえるので、誰も眠るようなことはありません。
 

 

 

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 3  ものすごく情熱的な、白熱講義でした。

そして、私は“歯科ほど面白いものはない”といつも学生に講義しています、と言われた時には、本当に共感出来、感動しました。
私も歯科ほど楽しい職業はないと思っていますし、全知全能をささげ、一生をかけて取り組むに値する素晴らしい職業だと信じているからです。  

 

 

 

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 4  井上先生は、現在の歯科の低迷は一時的なものであり、必ず歯科の全盛時代がやって来ると信じている、とおっしゃいました。

そして、私もそのような時代が来ることを信じ、あるいは夢みて、全知全能をかけて歯科の真価が世に正しく評価されるような仕事をしていきたいと思います。
このような時代の流れの中における私の役割は、専門的医学歯学知識を、一般国民に分かりやすく伝達するトランスレーターとして、働くことが出来たらいいかな、と思っています。

 

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5  “熱い”講演会の後は、高松市内の“早田”で懇親の一席が設けられました。

美味しい香川のお酒と料理に心がなごみ、いろいろ会話も弾みました。
いつも思うのは、この様な席では、お招きした先生方は、一様に社交的であり、いろいろ人間的な側面を惜しげもなく披露してくださるので、とても勉強になります。
成功される方に共通してみられる、人間的に立派な面を今夜も教えて頂きました。  

 

 

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6  今夜の酒席には、東京歯科大学の同窓でいらっしゃる、高松の松崎先生と小豆島の樋出先生も出席され、花を添えて頂きました。和やかに懇親会が進み、楽しい高松の夜の思い出が出来たと思います。

 

 

 

 

今日は左下臼歯部の2本のインプラントにプロビジョナル冠をセットしました。

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1  左下臼歯部に2本のインプラントが植立されてから、適切な期間が経過したので、今回、仮の上部冠(プロビジョナル冠)を製作しました。  

 

 

 

 

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 2  プロビジョナル冠はこのような構造をしたスクリュー固定式の連結冠です。

仮の歯なので、白い部分の素材はプラスチックです。

 

 

 

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3 プロビジョナル冠がスクリュー固定されました。写真は頬側面観です。 

 

 

 

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4  同咬合面観です。 

 

 

 

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 5  デンタルX線写真です。

歯冠のプラスチック部分はX線写真には映らず、金属の骨格部分のみが映っています。 

 

 

 

 

 

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 6  対合歯はなく、上顎臼歯部は部分義歯です。プロビジョナル冠とはいえ、左右両側で咬合支持が得られるようになったので、これから義歯は安定し、よく咬めるようになるでしょう。

 

 

 

 

今日は左臼歯2本を抜歯後、膜を使わずGBRを行いました。

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1  左下67は高度に進行した歯周病の状態です。 

 

 

 

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 2  同部のX線写真では、歯根周囲の歯槽骨が著しく吸収していることがわかります。

この歯は保存不能と判断し、抜歯後、将来、インプラントで咬み合わせの機能回復を図る計画を立てました。

 

 

 

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3  フラップレスで、先ず抜歯をしました。

徹底的に歯根周囲の不良肉芽をソウハすることが大切です。
頬側の歯槽骨壁が残っていたのはラッキーでした。膜を使わず、GBRを行うことが出来ます。 

 

 

 

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4  左下6と7との中間部にミニインプラントを植立後、抜歯窩にアパセラムAXを補填しました。  

 

 

 

 

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 5  次に、アパタイト顆粒の表面に、これが簡単に漏れ出ないように、テルプラグを少量置きます。

 

 

 

 

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6  そして、最表層をテルダーミスでカバーします。

それのシリコン膜の部分が、補填材をガードしてくれるのです。

 

 

 

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 7  最後に、テンポラリーブリッジで創の上方の空間をガードしました。

テンポラリブリッジの後方はミニインプラントで支持します。

 

 

 

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 8  術後のX線写真です。

抜歯窩にアパタイト顆粒がいい感じで補填されています。
本来のGBRは, 膜を使用する術式をいいますが,今回の術式は骨膜やアテロコラーゲンを膜がわりに使用して、GBRと同様の骨造成効果を狙うものです。
適応を選べば、簡便で良い方法と思っています。 
 
 
 
 
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