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2013年8月

本日は神戸で開催された日本包括歯科臨床学会総会に参加しました。

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 今日は神戸国際会議場で開催された第2回日本包括歯科臨床学会に参加しました。この学会は、故筒井昌秀先生が主催されていた「JACD(Japan Academy of Comprehensive Dentistry)」と筒井照子先生が現在も主催されている「咬合療法研究会」が一体化して一つの学会となったものです。

 
 歯科臨床においてDentistryもStomatology(口腔医学)も車の両輪であって、重みに差のあるものではありません。それを同じ場で研鑚出来るように、という趣旨で設立された学会です。僕は、歯科医学は全身を扱う一般医学に、二つの切り口から、大きく貢献出来ると思っています。その一つは口腔細菌のもたらす全身への大きな影響力の観点であり、もう一つは咬合が全身に与える大きな影響力の観点です。前者は歯周病学会のペリオドンタルメディシンの領域で、盛んに悪玉口腔細菌の脅威が喧伝されています。そして、後者の咬合が全身にもたらす影響を真摯に研究している咬合関連学会は、丸山剛郎先生の率いる日本咬合学会と、筒井塾が中心となる包括歯科臨床学会をおいて、他に見当たりません。

 

 

 

 

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  というわけで、咬合の全身にもたらす威力の国民レベルでの認知が歯科のブレイクスルーにつながると硬く信じている僕としては、今後、咬合療法を自分の診療の柱にしたいと考え、咬合療法研究会的視点がベースとなっている日本包括歯科臨床学会にやってきました。

 初日の冒頭、筒井照子先生の基調講演“第3の疾患「顎口腔機能障害」について”を聴講しました。
 
 筒井先生は「体のひずみが個体差の中で顎口腔へ多様な症状として発症したもの」を「顎口腔機能障害」と定義付けしていらっしゃいます。従来からの病名である「顎関節症、側頭下顎障害、MPD、舌痛症、非歯原性疼痛、咬合病、Bruxism、DCS、OSAS,、口腔乾燥症、不正咬合から来る種々の機能障害」などはすべてこの概念の中に含まれます。第1の疾患がウ蝕、第2の疾患が歯周病ならば、第3の疾患である顎口腔機能障害にきちんと取り組むことにより、医学と歯学の双方においてエアーポケットの様に空白だった部分が存在したことで、医科でも歯科でも救済できなかった患者様を歯科で治せるようになり、歯科医学の新たな発展の道が開かれる、ということが講演趣旨でした。
 
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  初日の夜はポートピアホテルで行われた立派な懇親会に出席し、しばし心を和ませました。

 何よりもよかったのは、スタッフも参加してくれ、咬合療法に関心を持ってくれたことです。
 優秀なスタッフがこの領域に関心を持ってくれると鬼に金棒ですね。
 

 

 

本日は無歯顎上顎の左上1相当部にインプラントを植立しました。

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 本日は、ボーンアンカードブリッジ目的で、無歯顎上顎の左上1相当部にインプラントを植立しました。

 内科対診後、抗血小板薬のプラビックス服用を2週間前から中止して頂いて手術に臨みました。
 インプラント植立術は、抜歯よりも高い精度を求められるため、出血の多い術野ではポジショニングが不正確になるからです。

 

 

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 アストラテックOsseospeed TX 3.5s、11㎜インプラントが良好な位置に無事植立されました。 
 

 

 

本日は高松市医師会との合同理事会で、またもプレゼンさせて頂きました。

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 本日は高松市歯科医師会と高松市医師会との合同理事会がクレメントホテル高松で開催されました。

 その席上、前回の高松市薬剤師会でのプレゼンに続き、またしても私めが乾杯の前の貴重なひと時をお借りして、冊子“咀嚼と健康”の紹介をさせて頂きました。
 
 

 

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 本日は第3章 咀嚼とストレス解消~咬むとストレスが解消される~と、第6章 咀嚼と癌予防~歯の数が少ないと発がん率が上がる~を紹介させて頂きました。

 

 

 

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 適度のストレスは体の健康状態や認知能力をよい状態に保ちますが、過度のストレスは実に多くの病気を引き起こすことがわかっています。
 そして、咬むことはストレス解消の効果があることも分かっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 テープで手足を縛られたラットはストレスを受けますが、その結果、さまざまの状態の潰瘍が胃粘膜に発生します。その際にラットの口に棒を加えさせると、咬む時間に応じて潰瘍面積が減少します。
 
 ストレスを受けたラットの血中コルチゾールとアドレナリン(ストレス物質と呼ばれるストレスの指標)のレベルは上昇しています。両者の上昇は咬む時間に依存して減少していきます。

 

 

 

 

 

 

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 残っている歯の数が少ないほど、発癌のリスクが高くなることが多くの疫学研究で明らかになっています。
 したがって、自分の歯をしっかり残すことは癌予防の一歩であることは間違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 頭頸部の癌、食道癌、肺癌、胃癌、上部消化器癌は、残っている歯の数が少なくなるほど、癌発症リスクが高くなります。
 
 公益社団法人発行 冊子“咀嚼と健康”は下記ホームページからダウンロードできます(平成25年8月29日現在、新着情報で紹介されており、ダウンロード可能です)。
http://www.418takamatu.com/ 

 

 

 

 

 

 

 

今日は左上顎臼歯部のインプラント、ならびに天然歯にセラミック冠をセットしました。

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 ラボから届けられたジルコニアボンドクラウンです。

左上3、4、5はポーセレンジルコニアボンクラウン、左上6、7はポーセレンメタルボンドクラウン。左上4,6,7はインプラント。

 

 

 

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  左上3:ポーセレンジルコニアボンドクラウン

 左上4:ポーセレンジルコニアボンドクラウン
 左上5:ポーセレンジルコニアボンドクラウン 

 

 

 

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  左上67に装着するポーセレンメタルボンド連結冠。 

 

 

 

 

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 左上467のインプラントアナログに装着された模型上のアバットメント。 

 

 

 

 

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  左上467インプラントのアバットメンを締結するまえの状況。インプラント周囲歯肉に炎症は見られません。

 

 

 

 

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  口腔内の左上467インプラントに装着されたアバットメント。 

 

 

 

 

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 口腔内に装着された補綴物です。
 頬側面観。
 

 

 

 

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 咬合面観

 

 

 

 

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 口蓋側面観 

 

 

 

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 左上35(天然歯)、左上467(インプラント)にセラミック冠を装着後、撮影したデンタルXP。適合は良好です。

 

 

 

 

 

 

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  インプラントと天然歯とが混在する歯列による咬合再構成の症例ですが、こういうケースこそインプラントの真価が発揮されるとおもいます。

 

 

 

 

 

今日は下顎臼歯にオールセラミッククラウンならびにインレーを装着しました。

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 デンタルラボ アトリエココロから、左右5のe-maxインレーと左下6のジルコニアボンドクラウン(WIELAND “ゼノスター”)が届けられました。

 

 

 

 

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 これらのセラミックインレー、並びにセラミッククラウンを右の写真の様に窩洞形成、および支台歯形成した左下5,6に装着します。

 

 

 

 

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 右下5の窩洞形成の状況です。

 

 

 

 

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 この様にプレパレーションした歯を、現在はシリコン精密印象で形採りしていますが、近い将来、こういった形採り法は姿を消し、光学的にスキャナーで読み取る方法に移行していくでしょう。

 

 

 

 

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 装着された右下5セラミックインレー。

 

 

 

 

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 装着された左下5セラミックインレー、ならびに左下6セラミッククラウン。

 審美的で、しかも表面が滑たくなためにプラークがつきにくく、清潔な口腔環境の構築に寄与します。

今日は右上顎のフラップオペを行いました。

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 本日は右上5432のフラップオペをしました。

 歯周基本治療は終了し、ポケット入り口近くの歯石は除去できているはずなのですが、右上3の隣接ポケットは8ミリと深い為、フラップオペをすることにしました。フラップを開けてみると、右上4と3の唇側歯槽骨が吸収しており、露出根面上には黒い歯石の残留があり、また隣接面には不良肉毛の残留を認めました。写真は炎症を引き起こす原因となる歯石と不良肉毛のソウハを終えたところです。
 

 

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  徹底的なソウハを終えた後、フラップを復位し、縫合してプラップオペ終了です。

 何ということのない、保険の普通の歯周外科ですが、こういう地味な処置を、 これから行わないといけない臼歯部の補綴処置に先行して
着実に行っておくことが、長期の咬合管理に重要と考えています。

 

今日は右上顎2番を抜歯後、即時にテンポラリーブリッジを作製しました。

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 右の写真は、右上3と右上1とが接近しているために右上2が口蓋側に転位し、上顎前歯の歯並びの 悪さをきたしている状態の改善を希望されて初診された際に撮影させて頂いたものです。

 

 

 

 

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 患者様と相談したところ、矯正をする時間的猶予はないということでした。

 そこで、右上2を抜歯し、右上③2①のブリッジを作製し、補綴で歯列を審美的に整える治療方針を立てました。
 そして、本日、右上2を抜歯しました。
 

 

 

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 ペリオトームを用いて、両隣在歯ならびに歯槽骨を損傷しない様に愛護的な抜歯を心がけました。

 

 

 

 

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  自己血を採取させて頂いて作製したフィブリングルを抜歯窩に補填して止血後、即時にテンポラリーブリッジを作製して、これを装着してから帰宅していただきました。

 今後、先ず、審美的な満足度を確認するためにプロビジョナルブリッジをしばらく装着していただき、満足していただけるようであればファイナルのオールセラミックブリッジを作製していく予定です。

 

 

 

 

 

 

今日は右上顎臼歯部のFOPを行いました。

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 臼歯部の歯の欠損部のインプラント治療を予定している患者さんです。

 重度歯周病の為に歯を失われた患者さんですので、インプラント治療を開始する前に歯周病をきちんと治療しておくことが、インプラントの長期の良好な予後を得るために極めて重要と考えています。

 

 

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  したがって、本日も右上7654部のFOPを行いました。

 保険で行うごく一般的な歯周外科処置ですが、この地道な歯周治療によって歯周ポケット内の歯周病菌が減少します。 
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