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2011年7月

今日は東京、銀座で開催された丸山咬合学・咬合医療セミナーを受講しました。

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 今日のセミナーのテーマは、「‘咀嚼’を日常の臨床に生かす」でした。
 
 限界運動のみで作製した補綴物では上手く咬むことはできず、限界運動だけでは歯周組織の破壊、補綴物の破壊、顎関節症などの診断・治療はできない、咀嚼運動に基づく咬合理解であってこそ、補綴物が上手く咬め、全身機能と調和した生理的咬合を患者に与えることが出来る、という趣旨のセミナーでした。
 
 “咀嚼”の機能にフォーカスをあてた丸山先生の咬合学は、今の自分のブームにピッタリ合致しているので、東京までやってきました。
 
 
 
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  今の自分の最大関心事は、歯科医療のパワーは全身健康の維持増進に絶大な力を発揮する可能性を持っていることを証明することだからです。

 
 今後、この潮流が大発展するためには、“丸山先生だからできる歯科医療”ではなく、“誰がやっても丸山先生と同じ結果を出せる”理論を歯科界に押し出さなければならないと思います。
 
 そのために僕は当分、東京に通おうと思っています。

 

 

今日は左上顎第一大臼歯を抜歯し、ソケットプリザベーションを行いました。

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 高度に歯周病が進行していた左上6を抜歯しました。

 

 

 

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 周囲の歯槽骨は、特に頬側の骨が、根尖近くまで著明に吸収していました。

 

 

 

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  抜歯直後のデンタルX線写真です。

 

 

 

 

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 頬側の歯槽骨は根尖まで喪失していますが、フラップを開けることなく、抜歯窩の肉芽を徹底掻爬後、ヨシダの“アパセラムAX”を血小板由来成長因子製剤“GEM21”と混和し、窩洞に填塞しました。
 
 フラップを開けなければ粘膜骨膜弁がメンブレンの機能を果たしてくれるので補填材の形態が保持されます。 

 

 

 

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  抜歯窩表面をカバーする歯肉は存在しないので、“テルダーミス”を周囲歯肉に縫合して、内部の骨補填材を封鎖しました。

 

 

 

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 術後のデンタルX線写真です。
 
 創を絶対的に安静にすることが成功のポイントです。

 

 

 

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  ポンティックを両隣在歯に接着し、オペを終了しました。

 

 

 

今日は5週間前にインプラント植立、即時荷重を行った上顎無歯顎ボーンアンカードブリッジのプロビの形態修正をしました。

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 インプラントをスプリントしているワンピースのプロビジョナルブリッジは安定しており、植立されたインプラント自体に問題は認められません。
 
 しかし、右上奥のインプラント周囲歯肉の接触痛を訴えられていたので、今日はプロビジョナルブリッジを除去し、粘膜面の観察をしました。
 
 ポンティック基底面にはプラークが付着していました。

 

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 スクリューを除去し、プロビジョナルブリッジを撤去すると、右上6相当部のインプラント周囲歯肉に発赤と腫脹が認められました。
 
 インプラント植立オペ当日は、インプラントを強固にスプリントし、顎位を安定化させるのが精いっぱいで、理想的なポンティック基底面形態までは与えられていなかったので、本日、ポンティック基底面の形態修正をすることにしました。

 

 

 

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  粘膜面とポンティック基底面との間の清掃性を確保するため、ポンティック基底面をスプーンの底の様な凸面にすることを心がけました。

 

 

 

 

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  すべてのインプラント周囲に歯間ブラシが容易にアクセスできるように配慮しました。

 次回、二回目のプロビ撤去時に、どのくらい粘膜の炎症が改善しているか楽しみです。
 
 
 
 
 

今日は上顎前歯部のGBRを行いました。

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 右上2、1、左上1の3本が欠損している部分の歯槽幅が狭く、このままではインプラントを植立するのに窮屈なので、今回、骨造成を先行して行いました。

 

 

 

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 隣接の歯の歯頸部と歯槽頂を結ぶ切開線でフラップを開くと、歯槽頂付近の骨幅は約4ミリ程度でした。

 

 

 

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 続いて骨補填材を準備します。
 
 今回使用するのはヨシダの“アパセラムAX”に血小板由来因子製剤”GEM21”を混和したものを使用しました。

 

 

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 封筒の入り口状に展開された粘膜骨膜弁の入り口から、骨補填材を歯槽骨の上に積み上げます。
 
 骨量がボリュームアップするため、このままでは創を閉鎖出来ないので、減張切開が必要です。

 

 

 

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 強からず、弱からず、適当な緊張の下で粘膜骨膜弁を縫合し、創を閉鎖します。

 

 

 

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  あらかじめ準備していたテンポラリーブリッジ(仮歯)を“スーパーボンド”で隣在歯に接着し、オペを終了しました。

 

 

 

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<2011.07.26> 糖尿病治療、10年ぶり新薬登場

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今日は昨日の小矯正装置にゴムをかけて牽引を開始しました。

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 昨日準備したフックとワイヤーにエラスティックバンドをかけ、牽引を開始しました。

 

 

 

 

今日は上顎5番の梃出を試みる為の装置を両隣在歯に装着しました。

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 上顎5番は残根状態です。
 
 根面の大部分が歯肉縁下3~4mmのレベルにあり、このままでは歯冠修復処置を施しても冠辺縁がポケット底の骨縁レベル近くに位置し、炎症を起こしやすく補綴処置を行いにくい状況です。

 

 

 

 

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 根面は歯肉縁下の深いレベルに位置しています。
 
 この歯を保存できるかどうか分かりませんが、矯正的に梃出させることを試みることにしました。

 

 

 

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  このように屈曲されたワイヤーとフックを準備しました。

 “スーパーボンド“でフックを残根の中に埋め込み、ワイヤーを両隣在歯に固定します。

 

 

 

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 装着された装置を咬合面からみたところです。

 

 

 

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  同装置を頬側から見たところです。

 
 明日フックにゴムをかけ、ワイヤーを固定源にして牽引を開始する予定です。

 

 

今夜は高松市歯科医師会主催の平成23年度第1回学術講演会が開催され、学術担当理事として進行役を務めました。

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 今夜19:00から高松市歯科救急医療センターで、高松市歯科医師会主催 平成23年度第1回学術講演会が開催されました。
 講師として広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 西村英紀教授をお招きし、「糖尿病管理の一環としての歯周病管理~医科歯科連携による管理の重要性」と題した講演が行われました。

 

 

 

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 講演内容は糖尿病と歯周病との関連性についてのものでした。
 歯周病を治療すると糖尿病が改善するということはエビデンスを伴う事実であると明言されたことは非常にインパクトがありました。
 糖尿病の発症メカニズムとして、微小炎症病巣の存在がインスリン抵抗性をもたらす原因と考えられて注目されてきており、歯周病は典型的な微小炎症病巣だから、この治療をすることにより、糖尿病が改善される、と説明されました。

 

 

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  また、経口摂取により消化管からホルモンが血中に分泌され、膵臓のβ細胞に作用してインスリンの分泌を促進する消化管ホルモンをインクレチンというそうですが、口から食事をとることの大切さを再認識しました。

 咀嚼は脳機能を活性化させるだけでなく、消化管ホルモン“インクレチン”の分泌にも関与していることなります。
ますます歯科の仕事の重要性が明らかとなって来ています。
 
 つたない進行役でしたが、講演内容が素晴らしく、充実した講演会となりました。
 

今日は高血圧症、狭心症、糖尿病の既往歴のある78歳の患者さんの抜歯をしました。

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 右上6はウ蝕のため神経が腐り、痛みの原因になっていました。

 

 

 

 

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 原因歯はこのような残根状態です。

 

 

 

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 出来るだけ痛くないように、ゆっくり時間をかけて麻酔をし、歯根を分割して抜歯しました。

 

 

 

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 抜歯窩に“テルプラグ”を留置して抜歯完了です。
 
 術中、血圧の異常な上昇も起こらず、無事に抜歯を完了出来ました。
 
 
 
 
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