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2013年5月

今日は東京で開催された日本歯周病学会に参加しました。

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 前日の夜遅く錦糸町の駅近くのホテルに入ったのですが、翌朝窓を開けてびっくり。

 東京スカイツリーが眼前に迫っていました。

 ここはスカイツリーにアクセスするのに便利なホテルの様です。

 

 

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  午前中は鶴見大学歯学部教授 花田信弘先生の特別講演を聴きました。「口腔衛生学と歯周病学との融合:歯根膜細胞とバイオフィルムのクロストーク」という演題でしたが、とてもよかったです。歯根膜細胞がいかに重要であるか、ということが主題でしたが、それに関して口腔と全身との関連性に関する多くの有益な情報が満載でした。

 たとえば、腸管から細菌が体内に入って菌血症になることはないが、歯肉溝からは比較的容易に菌血症になりやすいこと、その場合口腔では安全な菌であっても、他の部位に移動したとたんに病原性を発揮する菌がいることです。医科領域で行われているいろいろなインプラントの歯の細菌による感染が、結構、高頻度に起こることを聞いて少し驚きました。 

 

 

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 たとえば、人工血管や人工弁は常に歯の細菌が感染する危機にさらされています。あるいは、整形外科領域で体内に埋められるインプラントが感染する場合、歯科領域の細菌感染が多いそうです。あるいは形成外科領域で行われるシリコンインプラントも、結構多くの歯科領域の細菌感染が報告されているようです。あるいは、補助人工心臓も感染に弱い欠点を有していますが、これもまた歯科領域の細菌が感染するようです。 あるいは切断した足から口腔細菌が検出された報告もあるそうです。これらは血行を介して、口腔から遠隔の部位に菌が移動することで障害が起こるのです。また、このような口腔細菌の菌血症が毎日のブラッシングによっても起こる、と聞いてさらに驚きました(ただし、口腔内が不潔な人の場合)。
 
 口腔細菌の菌血症による動脈硬化のメカ二ズムも近年明らかとなって来ました。口腔から血行を介して細菌が動脈内皮細胞に付着し、これを障害することから動脈硬化が始まります。デンタルプラークからアテロームプラークへと変化するのです。
 
  最近、歯科と医科とが連携すると如何に世の中がよくなるか、ということについて思いを巡らしている私にとって、今日の話は本当に歯科と医科の連携の重要性をあらためて感じる機会となりました。  

 

今日は左下6相当部のインプラントに上部クラウンをセットしました。

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 本日、装着所定のセラモメタルクラウンはスクリューリテイン方式。

 

 

 

 

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 口腔内に装着したところ。

このケースでは現在の天然歯配列から、インプラントに集中して咬合力がかかることが予想さます。
このような将来のトラブルが予想されるケースでは着脱が容易なスクリュー固定式がよいと思います。

 

 

 

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  装着時デンタルXP撮影。

 

 

 

 

 

 

本日は左上67にアストラテックインプラントを植立しました。

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 以前に抜歯後、GBRを行った左上67相当部に、本日、アストラテックインプラントを2本植立しました。

 ポジションを重視するとわずかに頬側骨が不足し、インプラントの頸部のスレッドが少々露出しました。
 そこでFDBAを不足部に少量補填し、減張切開を加えて粘膜骨膜弁で完全閉鎖縫合しました。
 抜歯時に直ちに抜歯窩の骨補填を行って治癒を待ち、オープンフラップでインプラントを植立する際に必要に応じて追加の骨補填を行った、ということになります。
  このところ、インプラントオペはオーソドックスな方法で行っています。

 

 

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  術後パノラマXP

 

 

 


 

今日は右上76にセラミッククラウンを装着しました。

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 本日装着するジルコニアボンドクラウンです。

 ポーセレンとジルコニアとを焼き付けています。

 

 

 

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 本日装着する支台歯。

右上6は形成した際は生活歯でしたが、形成時に露髄した為、冠装着前に抜髄、根管充填を施し、本日、オールセラミック冠装着の運びとなりました。

 

 

 

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  装着した右上76ポーセレンジルコニアボンドクラウンです。適合はよいです。

 

 

 

 

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今日は右下64インプラントにブリッジを装着しました。

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  本日、インプラントに装着するブリッジはスクリューリテイン方式です。

 

 

 

 

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 アストラテックosseospeedインプラントのプラットホームに接続されたユニアバットメントの咬合面観。

 このアバットメントのスクリューホールにブリッジを固定するスクリューがネジ留めされます。 

 

 

 

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 ブリッジがネジ留めされ、アクセスホールがコンポジットレジンで封鎖された状態。

ネジ留め式の最大の利点は着脱が容易でインプラント周囲粘膜の炎症の有無を明確に観察できることです。
インプラント周囲炎の予防がインプラント治療の大きなテーマとなっている現在、審美領域以外はスクリュー固定式の方がインプラント周囲を炎症の無い状態に維持し易いように思います。 

 

 

 

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  同ブリッジのメタルフレームを試適した際に撮影したデンタルXP。 

 

 

 

 

今日は左上2の抜歯後、ソケットプリザベーションをしました。

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 左上唇側歯肉にはフィステルが見られます。

歯根破折を疑ってデンタルXPを撮影したところ、やはりそうでした。

 

 

 

 

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 矢印が破折部分。 

 

 

 

 

 

 

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 そこで左上2を抜歯しました。 

 

 

 

 

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  後続の補綴治療として、ブリッジとインプラントの二つの選択肢があります。

いずれにせよ、歯槽骨量を確保しておくことは意味があるので、ただちにFDBAを用いてソケットプリザベーションを行いました。

 

 

 

今日は右上6の根管充填をしました。

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 昨年の12月11日に右上6のセラミッククラウンのプレパレーションを行った際、歯髄の近心隅角部が露髄しました。

直ちに露髄部にCO2レーザーを照射し、その後数か月様子を見ました。  

 

 

 

 

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 今回、出来上がったセラミッククラウンを装着する予定でしたが、仮着セメントを除去する際に全く生活反応が認められなかった為、予防的に抜髄に踏み切り、本日根管充填を行いました。
セラミック冠装着後に根尖病変を形成すると根管治療のために再度冠を除去する必要が生じることから、そのトラブルを回避するための判断でした。
理想の咬合平面を与えるためには、時に削合量が多くなるので、生活歯の場合はこういうこともたまには起こりうることです。

 

本日は無歯顎上顎に5本のインプラントを植立しました。

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 上顎は無歯顎です。

 

 

 

 

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 オープンフラップで通法通り、osseospeedインプラントを植立しました。

左上6はソケットリフティングを併用。右上6もソケットリフティングが必要だったのですが、洞底の骨を穿孔した際に洞粘膜の損傷を感じたので、インプラントの植立を中止しました。

 

 

 

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  6本の植立を予定していたのですが、右上の植立を中止したため、計5本の植立となりました。

 

 

 

 

 

 

今日も左上顎サイナスリフトを行いました。

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  本日もサイナスリフトを行いました。

音波サージェリーで骨開窓をし、洞粘膜を注意深く剥離、挙上します。
膜が損傷すると、たとえ膜を補強して補填剤を充填しても感染することがあるので、大きく損傷した場合は当日の手術を中止した方がよいかもしれません。

 

 

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 骨補填剤をスペースに充填します。

 

 

 

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  術後のパノラマX線写真。

 

 

 

 

 

 

本日は左側のサイナスリフトを行いました。

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 本日のサイナスリフトは、上顎洞内の後方に迷入している埋伏智歯をさけて上顎洞底挙上を行う必要があります。

 

 

 

 

 

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 通法に従い、ラテラルアプローチで洞内にアプローチしました。

 

 

 

 

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 洞後方の埋伏智歯に注意して、洞粘膜を破らないように剥離挙上後、骨補填剤を粘膜と骨壁とのスペースに入れていきます。

 

 

 

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 術後のパノラマX線写真。

埋伏智歯が洞粘膜の剥離を妨げて破れることのないように心がけ、なんとか無事にオペ終了出来ました。

 

 

 

 

 

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