ホーム>院長ブログ>院長ブログ>ストレッチの効果~ストレッチは筋血流を増加する~
院長ブログ

ストレッチの効果~ストレッチは筋血流を増加する~

 今日、NHKの「ためしてガッテン」を見ていたら、大腿やふくらはぎ、くるぶしなどをストレッチすると、下腿の動脈の血流量が増加し、体温が上昇するという内容が紹介されていた。ストレッチのもたらす効果については、以前から興味を持っていたので調べてみた。

 筋肉をストレッチすることは、中を走っている血管も伸展することになり、血行動態に変化をもたらすようだ。腓腹筋に対するストレッチ効果が膝窩動脈の血流速度を上昇させ、筋血流量を一時的に増加させる可能性があることが報告されている(1)。

 この報告によると、ストレッチング前後で、血管径は変わらないが、血流速度がストレッチング後に上昇するという。そのメカニズムとして、対象となる筋は、伸展刺激や筋組織の血管に対する圧迫刺激などの機械的刺激により、一酸化窒素が放出されることで、一時的に血管が拡張し、血行動態が影響を受けることが考えられるという。

 著者の言うように、「超高齢社会における健康寿命の観点から考えると、ストレッチングをひとつのツールとしたホームエキササイズの導入は、健康寿命に大きく貢献する可能性がある」と思える。筋肉に血流を送り込めるなんて、素晴らしいじゃないですか!筋肉では抗老作用を含む全身の器官に好影響を及ぼすホルモン様物質マイオカインが作られることが明らかとなった今、安全なエクササイズで筋肉に血流を多く送りこめることは、必ずマイオカインの活発な産生につながるだろう。だから、ストレッチは体の若返りに効くはずだ!今日から、筋トレと同時に必ずストレッチも行い、体の筋肉を伸ばしまくることにしよう。

参考文献(1):中村 浩一、他. 超音波パルスドプラによるストレッチング効果の血行動態解析. Japanese Journal of Health Promotion and Physical Therapy. Vol.6,No.3,123-126.2016.

 

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.nakayamadental.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/817

ページ上部へ