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2013年2月

今日と明日は神戸で開催される筒井塾 咬合療法コースに参加します。

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  今日は神戸のモクダ歯科研修センターで開催された筒井塾 「咬合療法コース」に参加しました。

会場は広いのですが、満席状態です。
 
  筒井照子先生が主催する筒井塾は、なぜこの病態が起こるのか、その原因を追求することが歯科医学を一般医学のレベルに高めるための必要な部分であるとし、その領域の歯科医学をstomatologyとして、これからの歯科医学の重要な発展させるべき領域と教えていらっしゃいます。

 

 

 

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   一方、従来の歯が欠損した状態を修復し、機能を復元させる精緻な技術はDentistryと称していらっしゃいます。

この領域ももちろん歯科の特徴を強く出す大事な部分なのですが、これからの歯科医学は口腔の病態をStomatologyとDentistryの両面からアプローチしていかなければならない、と説いていらっしゃいます。筒井塾の“咬合療法”は“咬み合わせ”の全身に及ぼす効果の大きさ、そして全身が咬み合わせに及ぼす影響の大きさを認識することをベースに組み立てられているので、視点は“全身の中の口腔”という哲学に根ざしています。
 
 これからStomatologyに基づく全6回の「咬合療法コース」を勉強していきます。

 

 

 

今日は上顎前歯に2本のインプラントを植立しました。

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  オペ前の上顎前歯の歯の欠損状態です。

以前、交通事故で歯を喪失しているので、当院で数ヶ月前に、インプラントオペ前のGBRを施行しています。

 

 

 

 

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  フラップを開けてみると、右上21部の骨幅はまずまずでしたが、左上1部がやや狭い感じでした。

 

 

 

 

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  骨質は軟らかいので、オーギュメーターで徐々に骨幅を拡大して埋入窩を形成し、アストラテックインプラントを植立しました。

 

 

 

 

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  しかし、残念ながら左上1部では骨の裂開が生じてしまいました。

 

 

 

 

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 そこでスレッドの露出部に人工骨を補填しました。

 

 

 

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 骨補填部の表面をCGFメンブレンでカバー後、減張切開を加え,粘膜骨膜弁を閉鎖縫合してオペを終了しました。

 

 

 

 

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  術後デンタルXP。

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は右側上下顎臼歯部にアストラテックインプラントを植立しました。

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 本日の術式はオーソドックスです。

右上6相当部にオープンフラップでアストラテックインプラントを通法に従って植立しました。
頬側の骨補填材は、以前にサイナスリフトを先行的に行った際に、歯槽骨側の幅の狭い部位に前もって留置していたアパセラムAXです。
 

 

 

 

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  続いて右下7相当部にも、同様にアストラテックインプラントを植立しました。

骨が少ない状況では、事前に骨を補填しておき、術中にインプラント周囲の骨環境が見えやすいようにフラップを開けてインプラントの埋入窩を形成する、なんの変哲もないごく普通の方法ですが、楽に、そして正確に手術することが出来ることは確かです。

 

 

 

 

 

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  術後のXP。

 

 

 

 

 

 

 

今日は上顎前歯部の狭小骨にインプラントを植立しました。

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  無歯顎上顎の前歯部の歯槽骨は幅が狭くなっていることが多いのですが、本日のケースがまさにそうでした。

フラップを開けてみると、CT画像で予想されていた通り、幅が2ミリと極めて狭いものでした。

 

 

 

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   先ず歯槽頂部にコメットソノサージェリーでスリットを開けます。

続いて数か所に径の細いオーギュメーターを挿入し、順次径を太くしていきます。さらに同様の操作をオーギュメーターの位置を近遠心的に移動させてくりかえし、唇側の歯槽骨板が破損しないように注意深く割ひろげていきます。
最後にアストラテックosseospeedインプラントを植立しました。

 

 

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  割ひろげられた唇側の骨板と口蓋側の骨壁との間に骨補填材を充填し、最後にその表面にCGFメンブレンを留置します。

減張切開を加えて、粘膜骨膜弁を閉鎖縫合してオペを終了ました。

 

 

 

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  術後のデンタルXP。

 

 

 

 

 

 

本日は上顎臼歯の歯頸部ウ蝕について考えました。

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 体調を崩されて最近まで入院していらっしゃった患者さんのお口の中を久しぶりに見させて頂きました。

すると、左上67の口蓋側歯頸部にカリエスを発見しました。

 

 

 

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 冠を外してみると、左上7の歯冠の大半の実質は崩壊していました。

 

 

 

 

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  左上6の遠心面もかなりひどくカリエスが入っています。

こういう状態になったのは直接的にはプラークの清掃不良による細菌感染でしょうが、間接的には強いブラキシズムが考えられます。
強く歯が揺さぶられることでセメントが破壊されて流れ出し、生じた冠内面と歯との隙間に細菌が入りこんだのだと思います。
細菌感染症と考えられるウ蝕であっても、“力”の影響が疾患の発生に少なからず関与しているといえます。

本日は上顎前歯部インプラントの骨とのインテグレーションをオステルメンターで測定しました。

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 昨年の9月10日に上顎前歯にアストラテック0sseospeedインプラントを4本植立しました。

 

 

 

 

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  右上1相当部のものは骨の裂開をおこしたので、唇側骨表面および歯槽頂部にFDBAを補填しておきました。

 

 

 

 

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  右は同部の本日の治癒状態です。

 

 

 

 

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 同部のデンタルXP。

 インプラント周囲骨の状態は良好です。

 

 

 

 

 

 

 

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  オステルメンターでインプラントと骨とのインテグレーションの程度を測定したところ、すべてのインプラントで80前後の数値を打ち出しました。

オッセオインテグレーションは良好です。
安心して補綴に取り掛かれるので、次回は精密印象を採り、先ずプロビジョナルブリッジの作製から開始する予定です。

今日は下顎前歯にセラミックジルコニアボンドブリッジを装着しました。

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 本日、左下①2③ブリッジ装着予定の支台歯(生活歯)です。

 

 

 

 

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  支台歯に装着するセラミックジルコニアボンドブリッジです。

一昔前はセラミックは強度が弱いので、内面にメタルのフレームで裏打ちし、表面に通常のセラミックを焼き付ける“ポーセレンメタルボンド”クラウンあるいはブリッジが主流でした。
しかし、現在では人工ダイヤモンドであるジルコニウムというメタルのしなやかさと強度を併せ持つ新素材が出現し、メタルの代わりに使用できるようになりました。
 

 

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  セラミックジルコニアボンドブリッジの表層は通常の陶材(セラミック)なので審美的です。

そして、メタルを使用しない最大のメリットは光の透過性がよくなることで、歯頸部のダークな縁取りが全くないことです。

昨日は右下顎臼歯部にエムドゲインを用いた歯周再生療法を行いました。

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 右下5と右下3の遠心側には歯槽骨の垂直性骨吸収がみられます。

 

 

 

 

 

 

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   先ずは通法どおり、フラップを開き、根面と歯槽骨に付着している炎症を惹起する物質を徹底的にソウハ,郭清します。  

 

 

 

 

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  続いて、垂直性の骨内欠損部位にエムドゲインを塗布します。

 

 

 

 

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  エムドゲインはこの様な歯槽骨の垂直性骨欠損に対する歯周再生療法の良い適応です。   

 

 

 

 

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 最後に骨欠損部に対してAFGと混和した人工骨も補填しました。   

 

 

 

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  エムドゲイン単独でも十分な効果が報告されていますが、再生のスピードが増加すると思うので自分はエムドゲイン療法に骨移植を併用しています。

創を閉鎖する直前に創面に再度エムドゲインを塗布して緊密に粘膜骨膜弁を閉鎖縫合しました。  

昨日の午後は下顎隆起形成術を行いました。

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  両側の下顎34相当部舌側に骨の隆起である“下顎隆起”が見られます。

下顎隆起は病理的には腫瘍ではなく、限局した骨の過形成と考えられているものです。
通常、病的意義はないので放置してよいのですが、今回は義歯作製の妨げとなるので、形成術を行うことにしました。

 

 

 

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  骨の削除には音波サージェリーが有用です。“コメットソノサージェリー”でサクサクと骨が削除できます。

音波サージェリーは、バーなどの回転切削器具と比較して、周辺の軟組織を損傷することが全くなく、出血のリスクもないので、安心して口腔内で作業できます。

 

 

 

 

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  摘出した下顎隆起の切断面です。

 

 

 

 

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  下顎骨舌側の切断面も表面が平滑で、周囲粘膜の損傷もなく、非常にきれいな仕上がりとなります。

 

 

 

 

 

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