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院長ブログ

口呼吸と鼻呼吸における舌位置の違いについて

 口呼吸は健康障害を招くので、鼻呼吸に変えることが望ましい。さて、ここで口呼吸と鼻呼吸の決定的な違いを確認しておこう。実は、口呼吸と鼻呼吸とでは舌の位置が決定的に違う。下図に示すように、鼻呼吸では舌が口蓋粘膜にぴったりと接触しているのに対して、口呼吸では舌は口蓋粘膜と接触していない。舌が口蓋と接触していないから気道に空気を送るために、鼻からでなく口を通過させてしまう。舌が口蓋に接触していれば、口からのルートは閉ざされ鼻から送り込むしかないので必ず鼻呼吸になる。結局、鼻呼吸になったり、口呼吸になったりするのは舌の位置がどちらの呼吸様式になるかを決定していたのだ。

 それでは、何が舌の位置を決めているのだろう?それは舌の筋肉(舌筋と舌骨筋群)の発達の度合いだ。舌の筋肉が発達していると、舌の形が充実し、ボリュームが豊かになるので舌を安静にした状態で舌背が口蓋に接触するようになる。舌の筋肉が未発達であったり、衰えたりすると、舌は下方に位置するようになり、舌背と口蓋の間にスキ間が出来るので口呼吸になるわけだ。

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     A:口呼吸   B:鼻呼吸

参考文献:(1)今井一彰. 自律神経を整えて病気を治す 口の体操あいうべ. マキノ出版. 東京. 2015.

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