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院長ブログ

ユニバーサルアドヒーシブ

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 先日、しみる症状を訴えて来られた患者さんの左下第一大臼歯のカリエスに、コンポジットレジン充填目的で窩洞を掘った。案外深かったので、充填後の知覚過敏を警戒し、コンポジットレジン充填の際、最近入手したユニバーサルアドヒーシブを塗布してからコンポジットレジンを充填してみた。当院の今までのレジン充填システムは、プライマーとして「メガボンド・プライマー」を塗布後、20秒待ってエアブローした後、ボンディングとして「メガボンド・ボンディング」をプライマーの上に塗布し、それから光照射していた。プライマーとボンディングの2液を使用する、いわゆる「2液性システム」だ。

 最近、そのプライマーとボンディングを一つの液の中に混ぜて販売している「ユニバーサルアドヒーシブ」を入手したので、今回、使用してみた。結果は、しみる症状は全くとまった。今までの当院のレジン充填システムでは、時々、充填後、しみる症状が残ることがあったのだが、今回、それが全く消えてうれしい。この違いは、ユニバーサルアドヒーシブを応用したことよると思うので、今日のテーマはユニバーサルアドヒーシブだ。

 

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 ユニバーサルアドヒーシブは、ワンステップボンディング材。つまり、セルフエッチングプライマーとボンディング材の合材だ。使用方法の注意点は、以下の5点。

1 液(ボンディング材)は使用直前に用意する

2 最低1滴分は必ず用意する

3 窩洞全体にたっぷりと塗るか、新しい液を何度か塗り足すように塗布

4 エアブローは最初は中圧、次いで強圧でしっかりと行い、波打っていた液成分が動かなくなるまでおこなう

5 インジェクタブルレジンによるライニングは極力行う

 使い方のコツがあるようだが、ワンステップで前処置が完了する点は非常に良い。シンプルイズベストであり、操作が一回で済むことでエラーの発生する確率が低下する。だから、これからはユニバーサルアドヒーシブを用いた接着性レジン修復をマスターしたい。

参考文献:冨士谷盛興.正しく使おうワンステップボンド、もっと使いこなそうインジェクタブルレジン.

日本歯科医師会雑誌.Vol.68.No.10.963-970.2016.

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