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症例紹介

今日は右上顎のサイナスリフトを行いました。

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1 両側上顎臼歯は欠損しており、同部の歯槽骨は著しく委縮しています。

両側臼歯部共に、パノラマX線では歯槽頂から上顎洞底までの距離は極めて僅かで、このままではインプラントの植立は不可能です。
そこで両側共にサイナスリフトを行うことにしました。  

 

 

 

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 2 今回は右側のサイナスリフトを行いました。

このケースに特徴的なのは、以前の上顎骨骨折の治療に用いられたミニプレートが残存していることです。
CT撮影で調べると、開窓予定部位にプレートがあり、サイナスリフト開始前にスクリューを除去しないと洞粘膜の挙上を試みる際、洞粘膜が破れることが予想されました。
そのため、サイナスリフトを成功させるためには、このプレートを最初に除去することが重要と考えました。

 

 

 

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 3 そこで、歯肉頬粘膜移行部の粘膜を切開剥離して上顎骨面を露出させた後、開創部付近にあったプレートを先ず除去しました。

残りのプレートは手術に影響しないので、撤去しませんでした。  

 

 

 

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 4 このプレートのメーカーは手術開始まで不明でした。

以前に骨折オペを行った病院に問い合わせても記録が残っておらず、メーカーを特定できなかったのです。
そこで、ありとあらゆる主だったメーカーのスクリュードライバーを準備せざるをえませんでした。
結局、用意した多くのドライバーのうち、唯一、一本のスクリュードライバーがスクリューに適合してくれたので、無事プレートを撤去できました。
 

 

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 5 後は通法に従い、サイナスリフトをおこなうのみです。

洞粘膜を破らないように、注意深く洞内壁から剥離し、これを挙上しました。 

 

 

 

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 6 挙上された洞粘膜の天井側にバイオメンドとテルダーミスを二重にあてがい粘膜を補強した後、骨補填材をどんどんと詰めてゆきます。 

 

 

 

 

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7 骨補填材を詰め終わったところです。  

 

 

 

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 8 このようにして無事オペを完了出来ました。

多くのドライバーの中から、最後に残った一種類のドライバーが適合することを教えてくれた歯科衛生士の野村さんの貢献なくしてオペは成功できませんでした。
手術はスタッフの協力なくしては出来るものではなく、チームワークで無事予定の手術を完了できたことを感謝します。
 
 
 
 

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