堀江氏は「仕事を好きになる方法について」、極めてマトを得たことをいっている。これもためになるので、以下引用。
『仕事でも勉強でも、あるいは趣味の分野でも、人が物事を好きになっていくプロセスはいつも同じだ。
人はなにかに「没頭」することができたとき、その対象を好きになることができる。スーパーマリオに没頭する小学生は、ゲームを好きになっていく。読書に没頭する大学生は本を好きになっていく。そして営業に没頭する営業マンは、仕事が好きになる。
ここで大切なのは順番だ。
人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。
心の中に「好き」の感情が芽生えてくる前には、必ず「没頭」という忘我がある。- – – – – – – –
つまり、仕事が嫌いだといっている人は、ただの経験不足なのだ。仕事に没頭した経験がない、無我夢中になったことがない、そこまでのめり込んことがない、それだけの話なのである。もちろん、仕事や勉強はそう簡単に没頭できるものではない。- – – – – – –
じゃあ、どうすれば没頭することができるのか?僕の経験から言えるのは、「自分の手でルールをつくること」である。受験勉強を例に考えよう。前述のとおり、僕は東大の英語対策にあたって、ひたすら英単語をマスターしていく道を選んだ。文法なんかは後回しにして、例文も含めて単語帳一冊を丸々暗記していった。もしもこれが英語教師から「この単語帳を全部暗記しろ」と命令されたものだったら、「上段じゃねーよ」「そんなので受かるわけねーだろ」と反発していたと思う。しかし、自分で作ったルール、自分で立てたプランだったら、納得感をもって取り組むことが出来るし、やらざるを得ない。受動的な「やらされる勉強」ではなく、能動的な「やる勉強」になるのだ。- – – – – – – –
ルール作りのポイントは、とにかく「遠くを見ないこと」に尽きる。
受験の場合にも、たとえば東大合格といった「将来の大目標」を意識し続けるのではなく、まずは「1日2ページ」というノルマを自分に課し、来る日も来る日も「今日の目標」を達成することだけを考える。
人は本質的に怠け者だ。長期的で大きな目標を掲げると、迷いや気のゆるみが生じて、うまく没頭できなくなる。そこで、「今日という1日」にギリギリ達成可能なレベルの目標を掲げ、今日の目標に向かって猛ダッシュしていくのである。』引用ここまで。
ここまでのところ、全く同感だ。自分は、まだ成功を手にしていないし、堀江氏もまた同様だろう。しかし、彼はかつて頂点に立った実績を持っているので、その成功ノウハウは聞く耳を傾けるに値する。そして、いまのところ、彼の言うところはまったく正しいと思う。自分も同じことに気付いて、同様のアプローチを毎日展開中だ。
若くして一度は頂点に上り詰めた堀江氏も今や40歳台に達し、自分も彼より少し年上だけれど、両者とも気は若い。大丈夫だ、二人の未来は明るい。自分は全身全霊、全エネルギーを仕事に投入できる精神の用意があるし、堀江氏の精神も10代、20代のように若い。いろいろな経験を積んだ僕の今のマインドは、大学を卒業した直後の20歳代に戻っている。なぜだかわからないが、自分はまだまだ上昇していきそうな気がしている。それはたぶん、堀江氏と共通のマインドを持っているからだろう。その共通のマインドとは、「仕事が自分の人生を創る」という信念だ。仕事に没頭することで人生は開けるのだ。
ふたたび、堀江氏の言葉を引用しよう。
堀江氏は言う。『僕には確信がある。どんなにたくさん勉強したところで、どんなにたくさんの本を読んだところで、人は変わらない。自分を変え、周囲を動かし、自由を手に入れるための唯一の手段、それは「働くこと」なのだ。』
参考図書:堀江貴文. ゼロ. ダイヤモンド社.東京.2013