2016年10月13日 アブフラクションについて 本日のコンサルのケースです.歯頚部の楔状の歯の実質欠損のうち,強い咬合力が原因で発生するものをアブフラクションといいます.右写真においては,右上5,4,および左上4の歯頚部に楔状のえぐれた部分が存在しています.これは歯が強い咬み力を受けて変形した結果,エナメル質に亀裂が入り,それがきっかけとなって楔状の実質欠損が出来上がると考えられています. 歯頚部がえぐれていますが,虫歯ではありません.咬み力で生じた歯の表面の亀裂がこの状態をつくりました. 強い側方力を受ける複数の歯が,同時に同様のえぐれた状態を呈するのがアブフラクションの特徴です.