右上6部は歯槽頂から洞底までの距離が短く、約5~6mmはサイナスフロアーをエレベーションしなければならない状況です。
まず、右上6部に洞底の粘膜をつき破らないように埋入窩を形成し、続いてその奥の右上7部にも洞底へのアクセスホールを形成しました。
一か所だけから洞粘膜を押し上げると粘膜が損傷する可能性がある場合は、二か所にサイナスフロアエレベーションの為のアクセスホールを開けるのもよいと思います。
右写真は二か所のホールから骨補填剤(“オスフェリオン“と”ネオボーン”を混和したもの)を同時に入れているところです。
最後に、右上6部埋入窩にアストラテックosseospeedインプラントTX 径4.5 長さ9ミリを1本埋入しました。
初期固定は良好でした。
右上6部にインプラント植立後(矢印)撮影したデンタルX線写真です。
インプラント周囲に補填された骨の三次元的状況ははっきり分かりません。
また、洞内に進入してきたインプラント周囲にどの程度、将来骨がやってくるのかはっきり分かりません。
将来、CTを撮影すれば明らかになるでしょう。
ソケットプリザベーションは決して優しい技法ではありません。