約1カ月前に、歯根破折した左下6を抜歯しました。
歯根周囲骨、特に頬側骨壁は根尖近くまで吸収を起こしていたので、一カ月後の治癒状態を観察すると、頬側の付着歯肉が不足しています。
そこで、将来この部位にインプラントを植立する予定で、本日はGBRを行いました。
近遠心的切開線は歯槽頂よりやや舌側に入れました。
黄色の破線部分が一カ月待って獲得できた抜歯窩表面をカバーする新生された歯肉です。
粘膜骨膜弁を剥離し、抜歯窩の結合組織を除去した状態です。
この欠損部を、FDBAと“ネオボーン”を混和した骨補填剤で補填しました。
骨補填剤の表面をカバーするために、用意したCGFです。
CGFメンブレンを5枚重ねて骨補填材をカバーします。
そして、CGFはオープンバリアメンブレンとして使用することになります。
縫合終了時。
抜歯窩上面に存在していた歯肉は外側(頬側)に移動しています。
こうすることで、頬側に多少とも付着歯肉を確保できると思います。
デンタルⅩ線写真。
左が抜歯前、右がGBR術後。