左下67はインプラント植立後3カ月を経過したので、今回、プロビジョナルクラウン(仮のクラウン)を作製しました。
上顎は無歯顎で、現在仮義歯を装着していただいて、顎位を安定化させている途中です。左下大臼歯がないと完全に顎位を安定化させる事は困難なので、インプラントを植立し、その上に人工歯冠を被せました。
こうすることで、左右の大臼歯で咬めるようになり、初めて咬頭嵌合時の下顎の位置をしっかり安定化させられます。
本日、ラボから届けられた左下67のプロビジョナルクラウンです。
インプラントに装着するプロビジョナルクラウンは右写真の様な構造をしています。
プロビジョナル冠の歯冠の中央にホールが設けられており、そのホールからスクリューをインプラント内部のネジ穴に絞め込み、プロビジョナル冠を串刺しにする格好で装着します。
右写真はプロビジョナル冠を装着する直前のインプラント周囲粘膜の状況です。
今後、ファイナルレストレーションが装着されても、長い期間の経過観察をする必要があるので、自分はインプラントの全症例で上部冠装着時のインプラント周囲粘膜の写真とデンタルX線写真を撮影しています。
インプラント周囲に歯間ブラシが確実に挿入出来ることも重要なチェックポイントです。
プロビジョナル冠の装着により、本日から、左臼歯部が確実に咬合する様になりました。
プロビジョナル冠が装着されているデンタルX線写真です。
インプラントにテンポラリーシリンダー(矢印)がスクリュー固定されており、そのテンポラリーシリンダーに対して接着された即重レジン(X線透過性のため見えません)に歯冠の形態を与えている構造がわかります。