これは1年半前、CTイメージに基づきCAD/CAMで作製されたサージカルステントを用いてインプラント植立オペを行った自験例の1年半後の状況です。
歯槽幅の狭いギリギリの状況に対して、フラップレスでCTでガイドされたステントを用いてインプラントを植立したわけですが、術後しばらくは経過良好に見えたものの、一年経過した時点で粘膜を通してスレッドが見えるようになりました。
本日、フラップを開けてみると、インプラント頬側の骨は頸部から尖端まで 存在せず、スレッドが露出していました。
ポジショニングが不適切であったということです。
インプラントを撤去し、後方のインプラントの近心側のスレッドの一部も術野に露出していた為、エアーSUSブラシと超音波スケーラ―を用いてインプラントサーフェイスの徹底クリーニングを行いました。
その後、前回植立した部位の近くの骨幅の確保されている部位を狙ってインプラントを再植立しました。
そして頬側にFDBAを補填し、4枚のCGFメンブレンでこれをカバーした後、粘膜弁を復位し、閉鎖縫合して処置を完了しました。
創の安静が保たれないと補填した骨が多くロスする術式ですので、とにかく口唇を動かさないように、そして流動食のみ摂取して創の安静を保つようにお願いしました。