体調を崩されて最近まで入院していらっしゃった患者さんのお口の中を久しぶりに見させて頂きました。
すると、左上67の口蓋側歯頸部にカリエスを発見しました。
冠を外してみると、左上7の歯冠の大半の実質は崩壊していました。
左上6の遠心面もかなりひどくカリエスが入っています。
こういう状態になったのは直接的にはプラークの清掃不良による細菌感染でしょうが、間接的には強いブラキシズムが考えられます。
強く歯が揺さぶられることでセメントが破壊されて流れ出し、生じた冠内面と歯との隙間に細菌が入りこんだのだと思います。
細菌感染症と考えられるウ蝕であっても、“力”の影響が疾患の発生に少なからず関与しているといえます。