左上6の根尖部には、デンタルXPであまり明瞭ではありませんが、陰影が見られます。
また、デンタルでは全く分かりませんが、歯が頬側に若干傾斜しており、ポケットも深く、状況的に頬側歯槽骨の吸収が疑われたので、根管充填後、フラップを開けて状況を確認することにしました。
フラップを開けると、やはり頬側の歯槽骨は根尖まで吸収しており、根尖部にも肉芽をためた病巣が認められました。
エンドとペリオが合併しているケースです。
この喪失した頬側歯槽骨に骨が再生するでしょうか?
あまり期待できませんが、せっかくフラップを開けたので、丹念に根面をキュレッテージした後、人工骨を根尖部と根面に補填し、露出根面を被覆しました。
さらに、その表面を3枚のCGFメンブレンで被覆しました。
最後にフラップを復位し、縫合しました。
確実に根管治療が行われたとして、根尖部の病巣が治癒に向かう過程で頬側の骨が若干再生するかもしれませんが、しないかもしれず、全く予想できません。