セレックシステムは、デジタルデンティストリーに向かいつつある最近の歯科界にあって注目のシステムです。
今日は、このセレックを発売している世界的大手メーカー「シロナ」大阪支店が主催する“セレックミーティング”に参加して来ました。
近代的ビルディングの7階にあるシロナのショールームは明るく清潔で、とても気持ちの良い空間が提供されていました。
私はデンタルオフィスの基本は患者様が快適さを感じなければいけないと思っているのですが、シロナ社のオフィスとその展示商品はいかにもそのニーズにこたえてくれそうなイメージでした。
これから歯科界はデジタル化に向かいます。
まず、印象採得(歯列の型を採ること)は光学印象(小型スキャナーを口腔内に挿入してスキャニングすることで歯列形態をデジタル信号として読み取る)になります。
そして形成された支台歯の上に装着するクラウンやブリッジも、そのデータに基づきコンピューター画像上で、適切な咬合機能や美しい歯冠形態を付与されてデザインされます。
クラウンやブリッジを実際に“モノ”として加工する作業は、CAMと呼ばれるコンピューター制御のミリングマシーンです。
セレックシステムは、こういった歯科の日常的な補綴治療がデジタルで行えるシステムです。
さらにCT画像と連動させて、CT画像上にこれから作製しようとする歯冠修復物の3次元イメージをインテグレートさせて、最終的な治療完了イメージを表現することもできます。
近未来では、咬合器もデジタル化され、撮影されたCTデータと患者さんの顎運動を合成させ、コンピューター画面上で患者さんの三次元の顎運動を再現させ、その顎運動のどこに問題があるか診断出来るようになるでしょう。
またこのような歯科的デジタルデータが、医科の膨大なデジタルデータとリンクされ、咬み合わせがもたらす全身的健康障害の全貌が解明されてくる日も近いでしょう。
そうなれば、歯科医学は医学全体の中で中核的ポジションを占めることも可能でしょう。
会場で御一緒した岡山大学歯学部一期生 松本敏光先生と記念撮影。