ラボから左下567のアストラテックインプラントの上部冠が完成して届けられました。
上部冠は3本が連結されたセラモメタルクラウンで、咬合面にスクリュー固定用のホールが形成されています。
それをインプラントの上部に取り付けられたユニアバットメントの上に乗せ、このユニアバットメントに対してクラウンを15Nでスクリュー固定します。
私は審美領域でない部位では、インプラントの上部冠はスクリュー固定式がよいと考えています。
スクリュー固定の方がセメント固定よりも取り外しが容易で、インプラント周囲炎に対する予防や治療がしやすいからです。
スクリュー固定式の欠点はアクセスホールが咬合面に設定されることです。
しかし臼歯部ではアクセスホールは患者さんご本人以外、誰も見ることはないわけですから、点検や清掃が容易なスクリュー固定式が有利でしょう。
3本のインプラントのうち、中央のものがもっとも歯頸部の骨レベルが根尖側に下がっており、やや気になります。
3本のインプラント歯頸部のレベルは横一線にそろえた方がよかったかもしれませんが、垂直性のGBRが必要となり、インプラント治療の完成までの時間が少し長くなること、また長期安定性に不安があることより、今回はGBRは行いませんでした。