本日は東京医科歯科大学歯学部 歯科保健工学専攻教授 鈴木哲也先生をお迎えして、高松市歯科医師会主催の平成24年度第一回学術講演会を開催しました。
鈴木先生は、大学で優秀な歯科技工士の育成に情熱を傾けて教鞭をとられる傍ら、年中、全国各地のどこかの会場で講演活動を展開していらっしゃる大変お忙しい先生です。
また、昨年11月にはクインテッセンス出版から「良い義歯だめな義歯」という成書を出版されています。
私も購入して勉強させて頂いておりますが、非常に分かりやすく書かれている良書と思います。
ご高名な鈴木先生の講演ということで、54名の参加者を得、講演会は大盛況でした。
演題名は「顎堤吸収の著しい下顎無歯顎症例への対応~よい義歯とだめな義歯とを分ける7つのルール」です。
下顎総義歯の印象では、デンチャースペースではない顎堤の舌側下縁後方の顎舌骨筋線付着部を超えた領域を過度に追求することはあまり義歯吸着にとって意味がなく、この部の徹底的追求が重要とする呪縛から解放されてよい、というコメントは印象的でした。
下顎の義歯吸着にとって真に重要なのは舌下腺部の辺縁封鎖なので、この部こそしっかり覆うように追求することがポイントとのことでした。なるほど。だめな義歯を作り続けて来た私にとっては、大変ためになる講義でした。
講演会を準備してきた私としては、本日の講演会に多くの会員に参加していただけ、有意義な情報を共有できたことを大変、感謝します。