このケースの上顎前歯部には高度に進行した慢性辺縁性歯周炎がみられます。
本日は右上3から左上3までの6本の歯を対象にオープンフラップデブライドメントを行いました。本術式の第一の目的は、炎症を継続させる細菌、および炎症を媒介する物質を含む不良肉芽を徹底的に取り除くことですので、それはきちんとやりました。左上1は、術中に保存不能と判断して抜歯しました。
不良肉芽のソウハ後に、凸凹した骨のエッジが残っていますが、歯槽骨が高度に吸収しているので、歯槽骨辺縁をなだらかに形態を整えるために骨を削ることがあまりできませんでした。
今回の術式は歯周炎の進行を食い止めるためのポイントである原因物質の除去のみに焦点をあてており、歯周組織の再生はあまり期待できません。