1 左下12は高度の歯周病で歯根周囲の歯槽骨が喪失しており、2本とも抜歯し直ちにGBR(骨造成術)を行うことにしました。
2 フラップを開くと唇側と舌側の骨壁は全くありませんでした。
抜歯後、徹底的に不良肉芽のソウハを行います。その後、高さを維持する梁状構造物としてテンティングスクリューを2本打ちました。
3 骨補填材としてFDBAを用い補填後、バイオメンドでこれをカバーします。
4 その後、減張切開を加え、テンションフリーにして、閉鎖縫合してオペを終了しました。
これだけのことをすると最近の自分のトレンドの低侵襲と真逆の高侵襲なオペとなりますが、止むを得ません。
5 左が術前、右が術後のデンタルXPです。
テンティングスクリューとして径2.0、長さ16mmのミニスクリューを用いましたが、ここに本物のインプラントを2本打つことは勇気がいることです。
インプラントをやり始めた時は怖いもの知らずでやっていましたが、今はまずGBRだけを行って様子を見、二期的にインプラントを打つという方法がいいと思っています。GBRは必ず成功するとは限らない不確実な方法だからです。
6 最後に創を保護するためにテンポラリークラウンを仮着しておきました。
創が治癒後、ミニスクリューを撤去し、インプラントを2本植立する予定です。