1 先週末の3月24日(土)、高松市歯科医師会の平成24年度第4回学術講演会が高松市歯科救急医療センターで開催されました。
講師として大阪歯科大学の有田憲司先生をお招きし、“ 歯科医と患者と社会に優しいスマート歯科材料:新規アパタイトアイオノマーセメントの創製”という演題名のご講演を頂きました。
2 テーマは新しいセメントについてで、従来のウ蝕を全部削り取った後、出来た歯の実質欠損を詰めるための材料としてのセメントでなく、ウ蝕を残してもこれを詰めておけば残ったウ蝕が治癒に向かうという、ウ蝕の治癒が期待できる新しい優れモノのセメントが紹介されました。
材料学の話だけでなく、ゼロから研究をスタートされて、決して順境の環境下ではなかったけれども、あきらめずに研究を続けられ、ついには世界各国で特許を獲得するに至ったという研究の苦労談を聞かせて頂け、大変感銘を受けました。
3 挫折の連続であっても決してあきらめず、自分の能力を信じてがんばっておれば、いつか必ず運命が開けてくるというお話を聞くのは大好きです。
二十年間の長きにわたって同じテーマを追いかけてこられた有田先生には、日本の歯科医療をよくしたいという熱い情熱を感じました。
私はつたない進行役を務めさせていただきましたが、とてもありがたく貴重な講演を拝聴出来たことに感謝。