左上顎臼歯部の歯肉腫脹の消長を繰り返すが、その原因がわからないとのことで、当院をお見えになりました。
パノラマＸ線写真です。
左上５６のデンタルＸ線写真です。
６の頬側遠心根は根尖まで骨が溶けています。
左上６の頬側面観です。
通常の歯周ポケット検査では、ほとんどの部位で３ミリ以内です。
左上６の遠心面観です。
歯頸部歯肉に発赤腫脹が認められます。
このように先の曲がったプローブで根分岐部を探ってみました。
すると、プローブは近遠心的にほとんどスルーし、分岐部は近遠心的に交通していることが確認出来ました。
それで、左上６の慢性辺縁性歯周炎（分岐部病変）と診断しました。
症状を繰り返すのはベースに糖尿病があるからかもしれません。
正確な診断に至るためには、注意深い歯周検査が必要であると思われました。